推しライフ徒然草

推し(吉沢亮さん)への愛と考察と妄言のつぶやき

青天を衝け~感想~第40話

栄一、海を越えて。
キレッキレの脚本!
最終回直前の回なのに、いろんなものをブッ込んできた!
まさに、最終回まで走り抜けます!と宣言してるような回だった!
ここにきて、神回かよ~やるな~!
という第一感想。

 

そして、
アメリカでの演説しかり、大隈さんとの言い合いしかり、
現在にもつながる、胸に刺さる言葉の数々。
それをしっかり栄一の言葉として発する吉沢さんの演技力!
さらに、黒人の掃除夫の笑顔や、長州出身の移民を登場させたりと演出が非常にクレバーかつエモい!
人種差別問題をそこはかとなく描き、長州出身の移民に伊藤さんが偲ばれる。

 

吉沢さんの老人演技の口調は、フレーズを短く切ってる感じがして、
正直うまいやり方ではないような気もするけど、
武州弁ベースだとそれがしっくりくるのかな?
とはいえ、感情をのせるのは、さすがにうまい!

 

大統領にピースフル・ウォーと言われて愛想笑いはするけど、腑に落ちていない感じや、
伊藤さん暗殺の報に、記者団に心あらずに喋り出す茫然感、
そこからの伊藤さんに呼びかけるような悲嘆と、喪失感。
言葉以外での感情表現が本当にうまい役者だとしみじみ。

 

伊藤さんのアメリカを頼んだぞ」という言葉は、
「日本を頼んだぞ」という五代さんの言葉を彷彿させ、
日本からアメリカへと、栄一の舞台が大きくなっていってるのも感じられる。
伊藤さんの死に、栄一が呟く言葉、
「今の日本はとんでもねぇ流行病にかかっちまったんじゃないのか…?」
流行病というワードに、尊皇攘夷の熱に浮かれていたかつての時代を想起させ、
戦争へと向かう浮かれた熱が、再び日本を包もうとしていることを感じさせる。
言葉の選び方、繋げ方が、すごい!!

 

そして、演説。
冒頭、心あらずに文章を読み上げているのが分かる。
そこから一転、原稿の投げ出し方もうまい!
栄一の気持ちが切り替わったのが分かる。
「多くの大事な友を亡くしました…」から、始まる回想シーンの数々。エモいよ。涙。
ここまで回数を重ねて視聴してきたからこその登場人物たちへの思い入れと重なり、非常~にエモい。

「互いに心から憎しみ合っていたからではない。相手を知らなかったからだ」
「相手をきちんと知ろうとする心があれば、無益な憎しみあいや悲劇を免れるんだ」

「私はあえて申し上げる。ノー・ウォー!ノー・ウォーだ!」

長尺長台詞!吉沢さんブラボー!!
脚本の言葉のひとつひとつが現代社会にも通じるような言葉だし、
かつ普遍的な理想でもあるように思う。
お互い理解しあって、皆で幸せに!
目指すべきところは、そこで、それを演説に織り交ぜる脚本力が本当に秀逸!

 

そんな演説のあとで…
「あそこまで話したところで、真に分かり合えるかどうか…」
栄一自身、理想と現実との区別がしっかりついているところがまた秀逸!
理想に浮かれていないところが、良い。

 

そして、「相手を知らなかった」という部分は、篤二問題にも掛かってくる。
「一番近くにいた篤二を案じてやれなかった」
という言葉。これもまた、かっさまの言葉に繋がってくる。
「近くにいる者を大事にするのを忘れちゃいけないよ」

 

青天の脚本は、今までのシーンや言葉がすべてが繋がってくるから、本当に見応えあるし、見続けてこそのエモさ倍増に、感服する!

 

喜作と栄一は、いくつになっても兄弟ゲンカみたいな言い合いをしたり笑い合ったり、幼い頃の関係がそのまま大人になっても続いて、さわやかな関係性だった。
最後に、子供時代の獅子舞がプレイバックされるのも非常にエモかった!

 

慶喜は、最後まで栄一の敬愛する上様だった。
激動の時代をひとりで背負ってしまった感がありながら、生き抜いてきた人で、
最後の穏やかな笑みは、まさに「快なり!」でした。
年老いた草なぎさんの演技、とても素晴らしかった。

 

あ、そういえば、大島優子さんの年老いた演技もうまい!と思った!

 

そして、実はアメリカでの演説シーンより、
大隈さんとの言い合いのシーンのほうが、私は痺れてしまった!

大隈さんと栄一が、同じ年月を経てきた同志に、しっかりと見えた!
中の人たちに年齢差があるはずなのに、いわば同期感のようなものが漂ってた。
だからこそ、栄一はあけすけな文句を言う。
しかも、周りの人には一顧だにせず、大隈さんの目だけを見てモノを言う。
同じラインに立った者同士の言葉の応酬に感じられた。
大隈さん役の大倉さんと、吉沢さんの演技の相性もすこぶる良いのだと思う。
演技者同士の息の合った丁々発止は面白い。
ワンシーンだけで、あっという間に白熱シーンとなるから、すごいな~と。

 

そして、時代はWW1突入。
ブッ込んでくるな~と。
最終回直前ですよ!?


次は最終回!
ラストワン!


最後まで、見守りますよ!
栄一さん!!!