推しライフ徒然草

推し(吉沢亮さん)への愛と考察と妄言のつぶやき

「ブラックナイトパレード」映画・感想

☆ネタバレ感想☆

 

前半、ダルい・・・
後半、おもしろい!

 

原作既読なので、どこで区切るんだろう?と思っていたが、
ネズミバトルの改変含め、うまくまとめられていて、
最後は、
「なってやるよ、赤いサンタってやつに!」と、
俺たちの戦いはこれからだ!的な感じで、キレイなエンディングになっていた。

まぁ謎が残ったままな部分もあるが、そこは原作内でもほぼ未解決だし、
2時間以内によくまとまったと思う。

 

しかも、チビ三春のエピソードと、
最後までプレゼントを配るんだ!と三春がクネヒトに言い切るシーンは、泣く!
まさか福田監督作品で泣かされるとは!!

 

後半が良いだけに、前半の間延び感がホントもったいない。
特に導入部分がつまらなかった。
冒頭カイザーくん力入りすぎて浮いてるし、
設定説明が多くなるのは仕方ないにしても面接官シーン要らないからサクサク進めて欲しいし、
サンタクロースハウスの部署説明ももうちょい分かりやすくポンポン説明して欲しかったな。
というか、今回福田組の笑いのツボが合わなかった・・・ということなのかも。

 

とにかくテンポアップで短時間のうちに物語の世界へ導いて欲しかった。
勤務しはじめてからは良かったと思う。

 

原作エピソードの取捨選択も良かった。
三春とカイザーのエピソードに絞って、志乃ちゃんと鉄平くんのエピはカット。
だけど、志乃ちゃんの坊主頭と仏像との匂わせ、
バイバイするルドルフの手を見てハッとする志乃ちゃんのカット、
手負いのボスネズミが逃げていく姿を見送る鉄平くんの含みのある表情、
原作既読だと思わずニヤリとするシーンを入れて、必要以上に膨らませなかったのは良い省略だったと思う。

 

吉沢さんの日野三春もバランス良かった。
シリアスとコメディの塩梅、そして漫画に寄りすぎないリアル感のある人間っぽさを表す、その匙加減が相変わらず絶妙でうまい!
実写化にキャスティングしたくなる気持ち分かるわ。
でも屋台のシーンと、クネヒトの部屋で「どうせ不合格でしょ」とやさぐれるシーンは、
三春というより「吉沢さん」って感じだった(^^;

 

コメディパートは、
二郎さん、ムロさんとの絡みは、リスペクトしすぎて相手の『間』を待ってしまっているので、その間を繋げられるオモシロを身に付ければもっと面白くなれる気がした。
腕相撲マシンのシーンは、監督&環奈ちゃんが笑えると言ってた吉沢さんの渋い表情も、私の笑いのツボにはハマらなかったな。
どっちかっていうとボソッと突っ込む方が好み。
「今日も鉄平くんは笑ってくれない」とか
「見た目ヤバイ魔法だな、おい」「顔ぉ・・・やだぁ・・・」とか

 

でも、今回は特にコント芝居っぽいところが面白かった!
志乃ちゃんの部屋で匂い嗅ぐという厨二的なシーンと、
プレゼント配達のドタバタはかなり面白かった。
声に反応してオモチャが一斉に動き出して慌てふためく動きとかもコミカルだし、
押すな!のお約束コントや、
トイレのドアに隠れてピンチ脱したあとに大口開けて焦ってたり、
なかなか今まで見られなかった吉沢さんのコント芝居が面白かったし、見れて大満足!

 

そこからのチビ三春エピソードで泣かせにかかって、
最後のプレゼントも絶対届けるんだとクネヒトに意気込むシーンにつなげて、
三春の根底が変わっていないと説得力あるシーンにもなっていて、思わずグッときてしまった。
コントからの感動の振り幅に対応する吉沢さんの演技も自然な流れですごいのよ!

 

そして、意外なアクションシーンも!
屋上でのネズミバトル。
ボスネズミを引き剥がしてしっぽ掴んで宙を飛ぶシーン!
めっちゃアニメ!!!
善逸の霹靂一閃のシルエットですか?ってくらい、絵になってた!
特に足のカタチ!めっちゃ漫画!
放り投げたボスネズミに引っ張られ自分も落ちてしまいプレゼントだけはと屋上に投げ入れるシーン!
えっ、ロディですか?
ってくらい、ヒロアカのロディが崖から落ちてケース死守したシーンを彷彿とさせた。
しかもこの時も足のカタチがめっちゃ漫画!!
アクションシーンで、顔だけじゃなく体の動きも絵になるってすごくない?!!!!
そりゃ実写化呼ばれるわけよ。

 

しかも、吉沢さんの場合、
国宝級イケメンなのにちゃんとダサい青年に見えるとこも良い!
とはいえ、高校生verの三春ビジュはめっちゃ美少年!!
試験会場で昼弁当出そうと俯いたシーンが輝いてたわ!
お顔もシュッとして若々しい感じが違和感なく出てた。
相変わらず、役によって顔面表情筋を変化させることができるのが凄いわ!!

 

あと福田監督のこだわりなのかどうか分からないけど、
衣装が質感ふくめ、すごく良かった!
白ベロアの襟に黒シャツ、光沢感のあるレザーパンツ、
コートは微妙な濃淡のあるチェック柄で、ボリューム感たっぷりの白黒マフラー。
黒を基調にしながら、それぞれテイストのちがう黒の合わせ技。
真夏の撮影で当人たちは大変だったろうけど、おかげでかわいいサンタ姿が見れて大満足!
しかもそれと対するようなトナカイ達の白の衣装のカッコ良さもバツグン!
装飾の凝ったクネヒトの衣装もまた中世世界っぽくてグッド!!

サンタクロースハウスの内観も、ブリティッシュヒルズ(福島)で撮影したようで、
クリスマス&サンタの世界観を美術でもたっぷり表現されていて、
美男美女の演者たちとともに目に美しいものばかり映ってとても眼福!
まぁねずみのCGのチープさは、わざと狙ったものだろうし・・・そこはおいといて・・・

 

ただ・・・
福田監督ならもう少し笑いを含めてマイナー原作をうまく料理してくれるかなと期待していたのだけど・・・
今回それほど笑いを含めず原作準拠で進行。
もともと福田監督は話の畳み方がうまいので、そこへの安心感はあったものの、期待の笑いが少ないしテイスト合わないしで、若干全体的に雑に感じてしまったところはある。

 

とはいえ、
原作以上に面白くなることはないわけで・・・
まだ終わってもない連載中の作品を、しかも人気原作というわけでもないのに、なぜ実写化したのか?
しかも夏撮影で冬公開という、撮って出しみたいなスケジュールでやる意味は?

おなじみ松橋さんのプロデュースなわけだけど、
大河直後の吉沢さん主演作なのに、なぜにもっと話題作を用意してくれないのか・・・
ママレードボーイの時もそうだけどさぁ・・・
正直ちょっとモヤる思い・・・
主演にあててくれたのは嬉しいんだけどさぁ・・・

それとも
吉沢さんにはまだまだ話題作を引っ張ってこれるような力がないってことなのかな?
青天大河あんなに頑張ったのに、評価高いのはごく一部なのかな?
人脈もまだまだ足りてないのかな?
う~ん、まだまだ積み重ねが必要ということなのかな。

 

今回、数字としての結果があまり出せそうな感じではないけど、
これもまた積み重ねのひとつということで。

 

「良い作品とめぐり合えるように精進します」
と、橋田賞受賞の時や雑誌のインタビューで都度、吉沢さんが言ってるように、
まだまだ精進が必要ということなのかもね。

 

吉沢さん、がんばれ~
応援してるぞ~!!