推しライフ徒然草

推し(吉沢亮さん)への愛と考察と妄言のつぶやき

青天を衝け~感想~第12話

栄一の旅立ち。
血洗島編の最終回。
役者陣の熱演が光った回。
もうね、胸がいっぱいです。

 

長七郎が自分の兄や幼馴染みたちのテロ計画を命をかけて阻止。
京で時勢を知り、攘夷の現状を見聞きしてきた長七郎が計画の無謀さに気づき、皆に無駄死にして欲しくないと、文字通り必死で仲間を止める。
大義を見失った虚しさと相俟って、仲間のヒーローであった最強の男が、涙しながら自分たちを止める姿。
それを見つめる栄一たちの眼差し。
満島さんの役を超えた熱演が皆に伝播し、気迫と緊張感に満ちた、とても見ごたえのある良いシーンになっていた。
涙を湛えながら長七郎を見つめる栄一の吉沢さんの眼差し。
長七郎が満島さんで、喜作が高良さんで、惇忠兄ぃが田辺さんで、
そして、そこになつぞらでも一緒だった板橋さんがいて、プロデューサーズで一緒だった達成さんがいて、
吉沢さんが実際に苦楽を共にしてきた仲間たちが揃っていた、この巡り合わせ!
青天は不思議とこういう縁があるところにも『何かある』と思ってしまう。
良いシーンを撮るための縁がきちんと繋がっているというか、なんというか。
見守っていてくれてるのかな?なんて。


焼き討ち計画中止により、やっと我が子と向き合える栄一。
もうね、涙です。
淡々と感情を抑え、己が間違っていたと、それだけじゃなく臆病者だと告げる。
「うたの顔を見ることができなかった。怖かった」と言いながら、
次に、じわじわと目に涙を湛えて言う言葉のひとつひとつが、
心の底から湧き出る感情をひと言ひと言つむいでいるのです。
「ちっちゃいあったけえのをこの手に抱いて、
穴が開くほど見つめて、慈しんで慈しんで…、
市太郎の時みたいに失うのが怖かった。あんな思い二度としたくなかった」
と、涙がこぼれる。
ようやく見つめた我が子に「かわいいなぁ、うた」と囁きかける。
本当に可愛いと慈しむ心からこぼれ出てくるような言葉。
「死なねえで良かった」
と、うたの温もりを、この世の命の温もりを感じられた安堵と嬉しさ、実感した幸せにこぼれてくる言葉。
「もう自ら死ぬなんて二度と言わねぇ。どんなにみっともなくても生きてみせる」
栄一の一大決心。秀逸なシーンです。

涙とか泣き方とかどうでもいいのです。
栄一の紡ぐ言葉が「ほんもの」なのです。
台詞じゃないんです。栄一の言葉なのです。
それができる吉沢さんすごい役者だわ!と、あらためてファンであることが誇らしかったわ。

そして、お千代の優しい言葉。
「道は決してまっすぐではありません」
孔子の言葉を用いて栄一を慰める。できた嫁だし、橋本愛ちゃん彼女もすごい役者だわ!


我が子と向き合った後は、父親とも向き合う栄一。
お金をちょろまかしていたことを正直に謝って、計画の全ても打ち明ける。
計画は中止したけれども、八州廻りに目をつけられたから迷惑かけられないので家を出て行く、と。
そして、政の中心となっている京で、天下のために何かできるかと探りに行く、と。
素直に自分の父親に心情を告げられる、その関係性がいいし、そんな息子に対して、背中を押してやる父親もまた、大した父親だい!!
とっさまがした助言はひとつ「ものの道理だけは踏み外すなよ」と。「誠を貫いたと胸張って生きたなら、それだけで満足」だと。
聞いている間、だんだんと目が赤くなっていき、涙をこぼす栄一。
とっさまはあげく、この先は大変だからとポンと大金を渡す。
「孝行は子が親にするもんだと思っていたが、親が子にするもんだとはな」
と、慈愛深い笑顔で送り出すのが、本当にとっさまだった!!!
このとっさまだからこそ、栄一もデカイことができたのだと、心から分かる父子関係だった!
小林薫さんも吉沢さんも「本当の言葉」で紡ぐからこそ、心に響いてくる。


そこへもってきて、家康様の「さぁ、血洗島編はここまでだ」という、めっちゃメタ発言!!
すごいな!たったひと言で区切りつけちゃったよ!なぞの説得力で!
「激動の京へと向かいます。いよいよ我が徳川幕府の終焉が近づくのです」
と、めっちゃドヤ顔で、来週からの心積もりまでさせられたわ!
とても良い区切りかたで、家康パートの演出もお見事です!!


という、涙なみだの回だったわけですが、そういえば冒頭に栄一と円四郎が出会ってたじゃん!
円四郎に向かって、自分の正義と思うところを訴える栄一の眼差し、その真っすぐさがとても凛々しくて良き!!
栄一と喜作で兄弟かと問われて「あ…いとこ…いとこ…」と二人でまごつくところ、クスッと笑えて面白かったわ!!
来週からは、円四郎から名付けてもらうようだし、もっと絡みも増えて面白そう!!
楽しみ~!!