推しライフ徒然草

推し(吉沢亮さん)への愛と考察と妄言のつぶやき

青天を衝け~感想~第24話

パリの御一新。
吉沢さんの演技力が爆発した回!神回!


手紙でのみ知らされる日本の状況。
詳細に知る術がなく、もどかしさを抱えつつ、月ごとにバタバタと進んでいく構成。
ダイジェスト的でありながらも、臨場感あふれる展開。


今回は、吉沢さんの演技力で運んでいった回だった!
やっぱり大河の主演をやるだけあるわ!!と実感した回でもあった。


ほぼ手紙を読んでいるだけなのに、喜怒哀楽が詰まってる!
まさしく吉沢さんの演技力がなければできなかった進行&構成。


まず手紙を読むリズムがいい。
旋律があるというべきか、音の高低とリズムのバランス。
大切な言葉が、見ている側の頭にしっかり残るように言葉を発してる。
且つ、それに伴う感情をも伝えてくるから、感情移入しやすい。
困惑している、驚愕している、篤太夫たちにとってどんな状況なのか分かりやすい。
たぶん歴史が苦手な人たちにとっても、篤太夫の表情ひとつで、こういうことなんだろうな…と想像がつくから、とても見やすいドラマになっていると思う。


家族からの手紙のシーンも然り。
平九郎の手紙には、頼もしさを抱き、
惇忠の手紙には、長七郎への心配をにじませ、
母からの手紙には、息子の顔になって慈しみがあふれ、実家への少しばかりの罪悪感を吐露。
そして、めったに手紙をくれなかったお千代の字を愛おしみ、
あさましき姿と、以前の御姿に戻って下さいと、お叱りの言葉に意表を突かれる。
頭を掻きむしって、涙をにじませながらの笑みを湛えて、
「会いてぇなぁ…」
ですよ!!
吉沢さんお得意の多重構造の感情表現ですよ!!
お千代らしい諫めの言葉に、湧きあふれる思慕の情。
様々な思いが篤太夫の心中に去来していることが、その表情から読み取れる…というより読み取らせている。そんな表情できることじたいが演技者として素晴らしい!

 


そして、今回2つあった『怒り』のシーンも特筆!!


民部公子・昭武に建白を勧めるシーン。
「神祖三百年のご偉業を自ら捨てられ、東照大権現様に何と申し開きをなされるおつもりか!」
慶喜の大阪からの逃亡に、疑念と憤慨が噴き出てしまう。
長台詞を一切噛まずに歯切れよく一気に言い切る。
昂りを理性で鎮めようとする息遣い。
視聴者の疑問を代弁しつつ、場を圧倒し、釘付けにする。
まさに熱のこもった演技!


もうひとつは、留学生たちに喝を入れるシーン。
お国の一大事に、寝床がベッドじゃないと文句を言うお気楽学生たちに喝!
「いったいお主らは今の御国元を何と思っておられるのか」
静かに怒り始めて、見てるこちら側もヒヤッと肝が冷える。
帰国の手筈の苦心、金策、それら含めて自分たちのいまある状況への思慮の足り無さを嘆いて、
「ここで嫌なら、すぐさま出て行けッ!」
渾身の一喝。
ビリビリと伝わってくる気迫。
怖っ、怖っ、と、なりながらも、ここもまた長いセリフで長尺ワンカットの緊張感のあるシーン。


怒りという感情に、説得力を持たせることじたい、難しいと思う。
とりわけ大声を出しての演技は、下手をすれば、空回って浮いてしまうわけで…
しかも、その場を圧倒する空気感を作り出して、
見ているこちら側も怖っ!と思わせてしまうのは、すごいことだと思う。


東リベ総長マイキーの集会での檄、
キングダムでの嬴政の檄、
半沢直樹での高坂の「黙ってろ!」の怒声、
そういった諸々の大声での演技の経験が、ちゃんと活きているんだろうな~と思った。

 


そして、今回は『美』なるシーンも!
冒頭の水辺の庭園の風景は一幅の絵画のよう。
乗馬している昭武と、ステッキ持った篤太夫のボンジュールのおふらんすっぷり!
セーヌ川畔でのシーンは、二人の若き俳優たちの演技力の高さを堪能!!
「水戸に帰るのが怖い」
と、声を震わせ、本音を吐露する昭武。
「日本に戻っても私の側にいてくれぬか」
そう問うも、応えを躊躇する篤太夫
太夫の主は慶喜で、即答できないもどかしや昭武への思いも滲ませ、返す言葉もなく見つめる篤太夫の心中を察して、ほんの少し寂しい笑みを口もとにたたえて、視線をそらす昭武。
そんな昭武を見つめて、どうしたらいいのかと迷う篤太夫
え?耽美なもの見てます?私?そんな気分になる笑
キラキラ光る川面と、綺麗な光りに透ける、篤太夫のうす茶色の瞳。
この景色がCG合成とは、恐れ入りました!


この第24回で、パリ編は最後。
そして、これぞ大河の主役!という吉沢亮の演技力がPLUS ULTRAした回でした~!!